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歯科用パノラマ・CT併用機 - QRmaster-H/Champ
(タカラメディカル株式会社に承継)

歯科用CTの開発

2006年ごろから日本国内でも歯科用CTの普及が始まり、翌年からパノラマとCTの併用機が登場しました。 2010年ごろには累計3,000台ほどの普及と推定されています。 CT機の一番のターゲットとされているインプラント実施医院が15,000件とすると、約20%の普及率となります。 普及台数の上昇と共に、販売価格は低下傾向にあることに加え、一部の難診断におけるCT撮影の保険適用が更なる普及を後押ししています。 しかしながら、インプラントをあまり実施しない一般歯科医にとっては、高機能・高画質を備えるパノラマCT併用機の価格は依然として高額です。

*歯科用CT・パノラマ併用機 デジタル式歯科用パノラマX線診断装置(アーム型X線CT診断装置) QRmaster-H/Champ

当社では高機能・高画質に加え、撮影の簡易さにも重点を置きました。 また幅広い層への歯科用CTの普及に貢献すべく低価格化を目指し、2010年に開発着手。 世界市場も視野に入れた競争力の高いCT機にするため「画質にはとことんこだわり抜く開発スタンス」をモットーに、パノラマCT併用機で軽視されがちなパノラマ画質に関しても、当社が独自に開発した3Dオートフォーカスで最高峰の高画質化を実現。 デンタル画像への切り出しもできるため、1台でCT、パノラマ、デンタルの保険適用に対応しています。

販売名 : QRマスターハイパーパノラマ
医療機器認証番号 : 225AGBZX00079000
管理医療機器・特定保守管理医療機器
製造販売元 : タカラメディカル株式会社

歯科用パノラマ専用機 - QRmaster-P (製造終了品)

世界初! フォトンカウンティング型検出器をパノラマX線撮影診断機器に採用

世界初のフォトンカウンティング型検出器を搭載したパノラマX線撮影診断機器"QRmaster-P"の開発に成功、2010年8月から販売をスタート。(現在は製造終了)

*歯科用パノラマ専用機 デジタル式歯科用パノラマX線診断装置 QRmaster-P / フォトンカウンティング型検出器とトモシンセス法を用いることで実現した技術 /

またフォトンカウンティング型検出器を応用することで、さらなるパノラマ画像の可能性の追求をしています。
  • ・フォトンカウンティング型検出器のエネルギー弁別特性を活かし、パノラマ画像から歯周病検知を行う
  • ・パノラマ画像から経年変化を検知し、予防歯科に役立てる
  • ・X線室がいらない、チェアサイドで撮影ができるモバイル型パノラマX線診断撮影機器の開発

私たちが初めに取り組んだこと

CdTe (カドテル) を用いたフォトンカウンティング型検出器を自社で開発。 歯科機器の海外先進国でも目覚しい技術革新がなかった、従来のパノラマX線撮影機の課題解決から着手しました。

従来の検出器とフォトンカウンティング型検出器

日本の医療機器は輸入超過で、その中でも特に純国産の歯科用X線画像診断機器が世界で活躍しているケースは他国に比べ極端に少ないのが現状です。 その背景として、国内歯科市場の体質が大きく影響していると言われています。 国内におけるX線画像診断機器のシェアはわずか3社で市場の6割以上を占めていることから、新たなメーカーが生まれにくく、これら既存メーカーは世界市場への参入なくしても十分に存続できる状態にあります。日本の高いモノづくり技術を、世界に広げる足かせとなっている体質から脱却するため、私たちは世界に通用する純国産のX線画像診断機器メーカーを目指し、2008年に他業種から歯科業界に参入しました。IDS (International Dental Show) における日本企業出展社数は、韓国の3分の1以下。 平成19年から日本企業の出展社数がほとんど変わらないのが現状です。